2015年8月27日木曜日

第16回策定委員会を傍聴してきました

2015年8月21日(金)
武蔵野市役所で行われた第五期長期計画・調整計画(五長)の第16回策定委員会を傍聴してきました。例によって桜堤児童館についてどんな話し合いがあったのか紹介します。

今回の事務局から提出された資料は前回とどう変更があったか差分内容も書き込んだものがありました。これはすごく読みやすい。変更の意図も読取りやすい。Unixコマンドの diff のようで。欲を出せば、すべてテキストデータで扱って、git で管理すれば、誰でも、いつでも、事務局にお願いせずに変遷を確認できますね。以下の引用ではその記法を再現しました。打ち消し線が削除、下線が追加です。

基本施策4 子ども・子育て家庭を支援する体制・施設の整備
(3) 桜堤児童館の機能拡充
桜堤地区における乳幼児・児童の増加に伴い、家庭で子育てをしている親子子育て家庭への支援事業の必要性、保育所待機児童の増加、小学生の放課後の居場所など多様なニーズに的確に対応するため、桜堤児童館は、地域が求める課題解決に向けた施設作りを進める。子育てひろば、一時預り、グループ保育、小学生の居場所・遊び場など複合型子育て支援施設へ機能、市民の意見を聞きながら子育て支援機能の拡充を図り、地域の子育て支援団体をはじめとする民間の活力を生かした運営を行っていく。
第16回策定委員会資料 2子ども・教育

今回の攻防は文面後半に出てくる「拡充」を「充実」に変更するかでした。ある委員から次のような意見が出ました。これは当日配布された資料にあったものです。後日、市のホームページにアップされるとはずなので確認できます。

「拡充」という文言は、前回の計画(案)同様に一定の方向づけがなされている印象を与えます。折角「市民の意見を聞きながら」となりましたので、様々な意見がでるよう「拡充」ではなく「充実」としてはどうでしょうか。
第16回策定委員会資料 資料3

この意見に対して多くは、「充実」にしてしまうと新しいことをできなくなるので「拡充」がいいというものでした。たしかに、この単語だけを読めばそうなりますが、「子育て支援機能の拡充」というで読めば、児童館の健全育成機能はほっとくか縮小で、子育て支援機能(グループ保育・一時預り)を拡充ということがわかります。つまり縮小という方向性は一つも変わっていません。

「市民の意見を聞きながら」の部分は副市長から、市はいつも市民の意見を聞きながらやっている、だからわざわざ書く必要はないのに、ここにはあえて書いている、という発言がありました。「いつも…」の意見に「はいそうですね」という市民はそういないでしょう…でも「市民の意見を聞きながら」の部分が追加されたのはうれしいです。今まで意見を操作されたり、無かったことにされたりしていたので。武蔵野市はまだマシなほうなのかもしれませんが。

重要で基本的な点、「地域が求める課題」が「市民の意見」から得られることを期待すると、「地域が求める課題」は調整計画ができあがってからわかります。それから、それを桜堤児童館が背負わないといけないことなのかどうか決めることになります。誰が決めるんだろう?

「俺に決まってんだろ」 って声が聞こえてくるような…

「っていうかもう決まってるよ」って横槍も聞こえてくるような…

9月15日に計画案が発表になりパブコメ募集が始まります。募集ページでは個人情報の取り扱いについて現時点で何も記載されていないので、住所・氏名などを書くのに不安を感じる方が多いかもしれません。しかし、パブコメは市へ直接意見を出せる数少ない機会です。ちゃんと記録に残るニーズになります。五長や調整計画の方向性とは違った新しいアイデアも将来役に立つかもしれません。

2015年8月12日水曜日

第15回策定委員会を傍聴してきました

2015年8月7日(金)
武蔵野市役所で行われた第五期長期計画・調整計画(五長)の第15回策定委員会を傍聴してきました。例によって桜堤児童館についてどんな話し合いがあったのか紹介します。

同委員会を傍聴された川名議員も当日の様子を報告されているので参考にしてください。



まずこれから転載する今回の計画案(案)が拡充ではないことに注意してください。桜堤児童館のこれまでを知らない人が読むと、なるほど拡充されるのかと勘違いしてしまいます。児童館機能としては、工作室、調理室、2Fホールともう一部屋が無くなります。機能縮小です。では転載します。

基本施策4 子ども・子育て家庭を支援する体制・施設の整備
(3) 桜堤児童館の機能拡充
桜堤地区における乳幼児・児童の増加に伴い、家庭で子育てをしている親子への支援事業の必要性、保育所待機児童の増加、小学生の放課後の居場所など多様なニーズに的確に対応するため、桜堤児童館は、地域が求める課題解決に向けた施設作りを進める。子育てひろば、一時預り、グループ保育、小学生の居場所・遊び場など複合型子育て支援施設へ機能拡充を図り、地域の子育て支援団体をはじめとする民間の活力を生かした運営を行っていく。
第15回策定委員会資料

この施策文面に対してこんな意見がありました。
  • この文面がいい。
  • 拡充なんだからいいじゃないか。
  • 地域の意見をまず聞くと書くべきだ。
  • 地域のニーズ調査は行ったのか。
  • 面積が増えるわけでもないので、何かが拡充されれば何かが縮小されるはず。ただただ拡充ではない。
ここでは議論されていない重要な基本的な点があります。「地域が求める課題」とは何か、そして、それは桜堤児童館が背負わないといけないことなのか。

行政から言わせれば、こんなの市民自治のアリバイ文書でしかないのだから、議論なんて無意味なんでしょうが、アリバイにも必要な手順があるでしょう。せめてそれくらいは守ろう。

また、機能拡充という言葉を使うのであれば、児童館の機能や目的は児童館ガイドラインにしっかり書いてあるので、それに沿って進めるべきでしょう。これまた最近流行りの独自の解釈でしょうか。

保育についても、保育園へ子どもを通わせたいすべての人に聞いたわけじゃないので、どれだけの人がそう希望しているかは分かりませんが、認可保育園が欲しいと言っている人の多くは、こんなツギハギだらけの計画ではなくて、第二、第三の桜堤保育園や境保育園が欲しいと言ってるのではないでしょうか。0~5歳の子が安心して通える保育園を。

この施策は桜堤地域のためのものなのか、行政の面子のためのものか、某子育て系NGOのためのものか…

副委員長の「私が大事にしたいのは桜堤のあの地区あの地域に住んでいる子どもや子育てをしている家庭が安心して幸せにあの地域で暮らしていけるためにはどうしたらいいのか。」という言葉が空しく聞こえる。

長年に渡って子どもを見るということを市も高く評価していた

武蔵野市は平成28年4月に地域子ども館あそべえと学童クラブの運営を一体化して子ども協会へ委託します。その説明が子どもプラン推進地域協議会と教育委員会の定例会でありました。

その中で、運営主体を一体化するメリットと子ども協会へ委託することのメリットがいくつか挙げられています。これらの話しは一体化・委託化を決める前に話すことだと思うのですが…気になる記述があったので取り上げます。

3 子ども協会の運営による子どもへの支援の向上
(1) 子どもの育ちの連続性を支える
0123、保育園など地域と協働した子育てや子どもの育成活動を実施している。乳幼児期から学童期までの途切れ隙間のない支援により、子どもの成長発達を継続して支えることが可能になる。それによって、配慮が必要な児童についてのより適切な支援や、小1プロブレムへの対応等も期待される。
子どもプラン推進地域協議会(平成27年度第1回)資料

どこかで似たような話があったような…
児童館ガイドラインの機能・役割の一項目目に「子どもと長期的・継続的に関わり、遊び及び生活を通して子どもの発達の増進を図ること」という記述があります。市はやっぱり児童館の価値を評価してるということでは?我慢しないで市内全域に児童館を作ってみてはいかがでしょう。

と書いたら

これからは子ども協会がその役割も果たせるようになるから児童館は要らないのでは?と言い返されそうですね。

いえいえ、0123、保育園、あそべえ、と別々の施設とスタッフでそれができるとはとうてい思えません。それとも、個人情報データベースでも作って徹底管理するつもり?それも怖い怖い。

しかし、何で児童館を解体して年代別で輪切りにして施設に割り振ろうなんて考えたのかな?長期的・継続的な関わりが大事だって分かってるのに。


■子どもプラン推進地域協議会と教育委員会とでの資料の違い
両会での資料は概ね内容は同じなのでが、一部違っていました。委託化への工程についてです。子どもプランでは平成27年度に何をやるかを列挙していますが、教育委員会では平成28年度分、29年度分まで載っていました。それから平成27年の仕事の一つに(5)学童クラブ条例の改正(延長時間等)が追加されていました。教育委員会の資料を転載します。

5 職員配置を中心とした委託化に向けての工程案
【1】 平成27年度
(1) あそべえ館長と主任指導員の定期合同会議の開催(26年度からの継続)
(2) 児童館職員のあそべえ及び学童クラブへの定期巡回(26年度からの継続)
(3) 子ども協会の事業実施計画作成等(市・協会との協議による)
(4) 事業委託についての市民・職員・学校への説明
(5) 学童クラブ条例の改正(延長時間等)
【2】 平成28年度
(1) 市直営でのモデル校3校での実施(学童クラブの開所時間延長)
(2) 施設長を3名配置(市職の3名)
(3) 準備担当職員(事務)の子ども協会への派遣
(4) 子ども協会の定款変更申請、各種規則整備等
【3】 平成29年度4月
全12校委託化開始(施設長を12名配置)
平成27年武蔵野市教育委員会定例会第8回資料

平成29年4月?陳情があったときに平成28年4月よりやるようなことを聞いたような…

子ども家庭部長「めどを28年4月というふうに持っていっています

子ども家庭部長「学童の延長、今実施を検討しておりますけれども、こういった全児童、全家庭にかかわる問題については一斉にやるつもりでございます
平成27年3月6日文教委員会議事録